森鍼灸院

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歯医者さんに聞いた口の健康

更新

先日、歯医者さんの講演に行ってきました。テーマは「口の健康」。

私は、小さい頃から虫歯が多くて、口の健康には興味がありました。

この講演を聴いて、腑に落ちたことや新たな発見があったので、メモしておきます。

食事と口内環境

食事をすることによって、口の中が酸性になる。口腔内のpHが5.5を下回ると、歯の表面にあるエナメル質が溶ける。ちなみに、歯の内側の象牙質はpH6.0を下回ると溶ける。歯が溶けることを脱灰という。

食事の後、数十分で口腔内は中性に戻り、歯が再石灰化される。このとき、再石灰化の鍵となるのは唾液。

口腔内が乾燥していたり、唾液の分泌が少ないと、再石灰化が十分に行われず、虫歯になる。

歯みがきでは虫歯は予防できず、虫歯予防には唾液分泌が重要である。また、柔らかくなったエナメル質の摩耗を避けるため、歯みがきは食事の20-30分後にしたほうがいい。

歯茎と歯周病

歯茎の乾燥や血流低下によって、口内の抵抗力が低下して歯茎に炎症が起こる。血流が低下すると、栄養が流れてこず、組織が修復できなくなるとともに、老廃物の除去ができなくなる。

また、歯に対する横からの力によって歯が傾き、歯と歯茎の隙間が広がり、歯が抜けてしまう。歯が傾いていると、咀嚼するたびに横向きの力が歯にかかるため、歯と歯茎の隙間が広がりやすい。

ストレスと口内環境

ストレス(メンタルストレス、フィジカルストレス、ケミカルストレス)が身体にかかると、交感神経が優位になって、唾液分泌の減少や末梢血管の血流低下が発生する。

これによって、口腔内が乾燥して再石灰化が阻害され、歯茎の血流低下によって口腔内の抵抗力が低下する。

その結果、虫歯や歯周病などのトラブルが発生する。

口の健康を保つ方法

口の健康を保つ方法は、「口の乾燥を防いで唾液を循環させること」、「歯に横からの力を加えないこと」である。

口の乾燥を防いで唾液を循環させる

口を閉じて、鼻呼吸をすること。唇を柔軟に保ち、よく動くようにしておく。

口を閉じてほっぺたを膨らませる運動をすると、唇の筋肉を鍛えることができて、口を閉じた状態を維持できるようになる。

歯に横からの力を加えない

頬杖をつかない、上向きで寝る。

また、左右バランスよく身体を使う。

講演を聴いて

以前から、「歯みがきをしているのに虫歯になるのはなぜか?」という疑問がありました。講演で、虫歯を防ぐには唾液が重要との話を聴いて、納得しました。

私は意識しないと口呼吸をしていることが多いのです。なので、口腔内が乾燥して再石灰化が行われず虫歯になっていたのだなと納得しました。

講演を聴いてからは、口を閉じて鼻呼吸をするように意識しています。

また、講演では、口の中の写真をいろいろ見せてもらいました。歯と一緒に舌も写っているので、歯痕舌とか、裂紋舌とか、舌診的な目で写真を見ていました。

非常に面白く、役に立つ講演でした!