改めて養生訓を読む
貝原益軒の養生訓は、以前から手元に持っていました。
養生訓を改めて読む機会があったのですが、五臓、気血津液、外邪、七情などなど、東洋医学用語がめちゃめちゃ含まれています。鍼灸師になって読んでみると、これが非常によくわかる。
以前に読んだときは、東洋医学用語になじみがなかったのでよくわからなかったと思いますが、どんな感じだったのか思い出せません…。
また、東洋医学を学んだり、自分も年を重ねてきて、日常生活に活かせる知恵がたくさん書かれていることに気付きます。
江戸時代(1713年)に書かれた内容が、現在でも有用であるのは驚異的です。江戸時代と現在とで、環境は変わっても、人間自体はそれほど変化していないのかもしれませんね。
自分の備忘録として、またどなたかの役に立つかも知れないので、気になったことや考えたことなどをメモしていきます。
ちなみに、手元にある以下の文献を元にしています。
- 貝原益軒著、伊藤友信訳、「養生訓 全現代語訳」、講談社学術文庫、1982年
今回は概要として養生訓の構成について書いておきます。
養生訓の構成
養生訓は、全8巻で構成されています。各巻の題目とざっくりとした内容は以下の通り。
- 総論 上
- 総論 下(総論には、養生の目的と意義、具体的な養生法など)
- 飲食 上
- 飲食 下(食べ方や飲み方、調理法など)
- 五官(耳、目、口、鼻、形(頭身手足)の働きと養生法など)
- 慎病(病を慎む。予防医学、医者の選び方(択医)など)
- 用薬(薬を用ふ。薬の使い方、飲み方など)
- 養老(老を養ふ。老いてからの過ごし方など)
飲食について2巻書かれています。飲食によって身体が作られ保持されるので、とても重要なものと考えたのでしょうね。
東洋医学でも飲食物は、身体を保つための気血を作るもとになるので重要ですね。ちなみに空気も気血の元になりますよ。
今後は、気になる文章を抜粋して、ちょこちょこ書いていきます。